南伊豆町75kmみちくさウルトラマラソン雑記(2014年11月15日)

静岡県の南伊豆。
行った人の話を聞くことはあったけど、自分には馴染みのないエリアだった。まさか東京から鈍行に揺られて約4時間もかかるところだとは思わず(笑)。

いやあ、最高のロケーションでした!
青い海、素敵な季節、豊かな山々に恵まれた素敵な場所だった。

まともな大人は、こんな素敵な場所を走ろうとは思わないだろう。まして朝4時起床、13時間という制限時間内に75kmも走るなんて。会社の同僚に冷笑されたのは僕だけではないはずだ。
けれど、「走る」ことに並々ならぬ情熱を傾けるランナーたちは確かに存在して、450名が南伊豆のスタートラインに集まったのだ(まだ夜空には星と月が見えた)。楽しみながら、自分の力を試すために。

「来年6月のサロマ湖ウルトラマラソンで完走する」
これが今シーズン、ランナーとしての自分に課した大きなテーマであり、着地点だ。
「100キロを13時間で走る」というのは熟練のランナーであっても大変なこと。まだまだランナーに毛が生えた程度の僕にとって、まずは長い距離を走り抜く脚力を鍛えなければならない。

こんな感じのコース

こんな感じのコース

そういう意味で、今回参加した「南伊豆町75kmみちくさウルトラマラソン」は格好の練習コースだったと思う。
最高地点が300メートルを超える高さの登り坂があるなど、アップダウンの激しいランナー泣かせのコースは、逆に言えばランナーのメンタルを試すものだ。「75キロを13時間」というのはサロマ湖よりも楽そうに見えるが、それは数値上の話なわけで、決して楽ではない。全然楽ではない。

そんな中、僕なりに以下の3つをテーマに掲げて、本大会に臨んでいた。

・12時間〜12時間半くらいで完走する
・登り坂は歩かない。とにかく「走る」ことにこだわる
・レースマネジメントを意識する

特に2番目の、「歩かない」というのがミソだ。

さて、レースはと言うと。
最初の関門の20キロ地点で、下位集団の中でも後ろの方に位置した僕ら(このレースは友達と走った)。「最終ランナー」のビブスを着た方も近くにいることも分かるくらい、後方を意識的にキープ。焦ることが無くは無かったけれど、時間には多少余裕があったし、ゆっくりと確実に走れれば良いと信じていた。序盤の絶景を楽しんだり、途中のエイド(休憩所)でゆっくり休憩を取ったり、身体やメンタルへのストレスや負担を極力抑えることこそ重要で、ひたすら余裕を体力を使わないことに努めた。

これが結果的に奏功する。
レースは20キロ過ぎから中難度の登り坂が増えてくる。もともと設定していたテーマに準じて、登り坂をゆっくりと確実に走った。
序盤で体力を温存していたため、20キロ過ぎの坂でのダメージは無かったけれど、この辺りから登り坂を歩く人が散見されるようになってきた。

「歩く」と「走る」の違い。
これは結構大きい。たとえノロノロと走ったとしても、「歩く」のに比べると、かなり差が生じる。歩いているランナーを抜くと、忽ち差がついてしまうのだ。

走れなくて「歩く」ことになった際のメンタル面の負担も、予想以上に大きい。
「この登り坂はいつまで続くんだ」「日差しが強い」「後半にも登り坂があるのか」など、頭の中で余計なことを考えてしまう。僕自身、初期に参加したフルマラソンで同様のことを経験していたので(このときは完走まで6時間弱を要した)、とにかく「走る」ことがメンタル面の負担を抑えることができるのを実感していた。

とは言え、40キロ過ぎの300メートル超えは、体力温存に努めた僕らの脚にもさすがに堪えた。
下位集団に位置していたせいか、この登り坂を走っているのは僕たちしかいなかった。「ナイスラン!」「ナイスファイト!」「元気だねー」「頑張れー」と声援を受けると、なかなか走り止めることが出来なかった。後に友達と「あそこは結構辛かった、山の中で日陰だったことに救われたよね」と話したが、結局は足を止めずに最後まで登り切ることができた。その後見た山頂からの景色は、また絶景で、救われたと思う。

後から振り返ってみると、ここを歩かずに走れたことは、少なからず僕らに自信をつけさせたのだと思う。
幾つかアップダウンもあったけれど、「あのとき登れたし、それよりも短いなら頑張れるのではないか」と無意識的に感じることができたのだと思う。

計測は最後だけだったので、時間はざっくりと記憶しているレベルに過ぎないけれど、

・20キロ時点で3時間半
・35キロ時点で5時間半
・37.5キロ時点で6時間
・42キロ時点で7時間
・53.5キロ時点で8時間20分
・75キロ時点で11時間半

前半と後半を比べたら、後半の方が速い。
色々な距離のレースを経験してきたけれど、こんなことは初めてだった。確かに最後の5キロは、1キロあたり5分半くらいのペースで走れていたと思う。身体がめちゃくちゃ軽かった。ゴールの後もそれほど身体は痛くなかった(2週間前の湘南国際マラソンの方が、よほど酷かった)。まだ余力があって、たぶん10キロくらいは同じようなペースで走れていたんじゃないかと思う。

最高のロケーションで、最高のレースができた。

もちろん、来年のサロマ湖では、もっとスピードが求められる。
序盤にノロノロとしたペースを続けていると、忽ち関門の時間制限に遭ってしまうはずだ。

これからも基礎体力をつけつつ、スピード向上を図っていかなくちゃならないと思う。油断せず、走り込みを続けたい。

最後に、今回は南伊豆の方々のおもてなしが素晴らしかったです。
食べるために走る、いわゆる「食べランナー」という人がいることは知っていたが、エイドの「食」がこれほどまでに充実しているとは思わなかった。
思い出すだけでも、猪汁、とろろご飯、アロエマンゴー、ところてん、団子、おこわ等々。走るのに欠かせないオレンジやバナナ、梅干しも随所に用意されていて、エネルギーが尽きることは無かった。「みちくさ」しながら走るという本大会の特徴が、こういうところにも表れている気がして、走るのがとても楽しかったです。1年に1,2回くらいは「食べランナー」かつ「旅ランナー」で大会に参加するのも悪くないなと。

夜明けのスタート

夜明けのスタート

朝の海です

朝の海です

快晴だった。前日までの強風は止んだらしい(風、けっこう強かったけど)

快晴だった。前日までの強風は止んだらしい(風、けっこう強かったけど)

走ること厳禁の国立公園を歩きました

走ること厳禁の国立公園を歩きました

20キロ地点で。楽しみ方が古いか...

20キロ地点で。楽しみ方が古いか…

まだまだ序盤、まだまだ元気!

まだまだ序盤、まだまだ元気!

伊豆の海、常に絶景がそばに

伊豆の海、常に絶景がそばに

本当は恋人と撮影する場所

本当は恋人と撮影する場所

ポーズが古い

ポーズが古い

田園

田園

遠くに見えるのが富士山

遠くに見えるのが富士山

やまみち。僅かだけどトレランも楽しかった

やまみち。僅かだけどトレランも楽しかった

伊豆の海最高!

伊豆の海最高!

絵になるなあ

絵になるなあ

ベストショットかな

ベストショットかな

メロンおじさんと。エイドで元気づけてくれました

メロンおじさんと。エイドで元気づけてくれました

ゴール!達成感半端ないです。

ゴール!達成感半端ないです。

最後にして、海の幸を楽しみました(20分で)

最後にして、海の幸を楽しみました(20分で)

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