つくばマラソン雑記

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走り始めて7年目のシーズンになるが、マラソンというのは極めて中毒性の高いスポーツだと感じる。特にフルマラソンは楽しい。走っているときは涙が出るほど苦しいのに、走り終えると満足感でいっぱいになる。

今日つくばマラソンを走っていて感じたが、マラソンはフェアなスポーツだと思う。
サッカーは才能や能力の高い人に価値がある。能力の高い人が低調なプレーをしても、そこそこ上手いプレーをしていれば目立つし、その人を中心にゲームは動く。能力が低い人がいくら頑張っても限界があり、下手をすれば笑いぐさになってしまう。
マラソンは違う。フルマラソンを3時間で走れるランナーが3.5時間で走り終えたとき、「おやっ」と感じる。その代わりフルマラソンを5時間でしか走れなかったランナーが4.5時間で走ったとき、「おお!」となる。誰もが賞賛される可能性があるスポーツであり、そこが運動音痴な僕でもハマってしまった理由なのかもしれない。

速いランナーは確かに凄い。しかし本当に凄いのは、レースで自分に打ち克つことのできたランナーなのである。苦しい、本当に苦しい中で、一歩を踏み出せるランナーは尊敬に値する。

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今シーズン初のフルマラソン。
ネットタイムは3:39:57。自己ベストより5分遅いものの、満足の走りを展開することができた。

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ラップタイムを見ると、相変わらず前半に飛ばし過ぎて、後半に失速するという、いつものパターン。練習不足も祟り、25キロを過ぎたときには両方のふくらはぎがバコバコに膨らんでしまう始末。サブ3.5を狙えるとは思っていなかったが、少し欲が出てしまったのだろう。キロあたり4.5分で走っていたところで失速すると、一気に周りに追い抜かれてしまう。これはキツかった。

靴ひもを緩めたり、ふくらはぎに水をかけたり、何度も自分を騙した。他人のことは騙せないけど、自分のことなら幾ら騙したって構わない。騙して、自分を奮い立たせた。うそ、本当はどこかで諦めていた。今シーズン初のレースだし、サブ4でまとめれば良いかなと甘い考えが頭をよぎった。気温は16度まで上がり、30キロ過ぎたコースはさながら野戦病院。足を引き摺るランナーを多く目にした(しかし、そんなランナーは殆ど男性だ。女性は強いです)。

35キロを過ぎたときに、僕の身体に異変が起こった。
身体が俄に軽くなり、序盤のようなリズムが戻ったのだ。最初はそれほどスピードは出なかったけれど、徐々に腕が振れるようになっていた。36、37、38、39・・・。1キロ毎に刻まれるキロ表示を惜しむように走った。走りながら笑いが零れるのは、初めてのことだった。口元が緩んでしまい、ゴールゲートを潜るまで続いた。

いわゆるランナーズ・ハイだった。
最後はほとんど抜かれなかった。サブ4で精一杯かと思っていたけれど、3時間30分台という上々すぎる結果だった。自己ベストではないけれど、走りの内容は今まででベストだった。

今思えば、つくばマラソンは殆どアップダウンのない理想のコースだったし、もうちょっと事前に準備して自己ベストを狙うべきだったかもしれない。でも、それは結果論だ。こんな走りが出来るという、希望。

こんな感じで、仕事なり小説なりが上手く回れば良いなーと思うわけです。
月並みだけど、諦めないと良いことあるのだなーと実感したわけです。