PCが逝きましたので。

4年前に購入したMacBook Pro。
半年前くらいから起動がうまくいかなくなったり、動作中に停止したりと、不安定だったのですがつい1ヶ月前に全く起動しなくなりました。ハードディスクにあるたくさんのファイル、何度も救出を試みましたが無理っぽい。320GBあるデータ、さようなら。

「バックアップしとけば。。」という思いもあるけれど、そもそもハードに依存するような運用自体を見直すべきだと思いました。加えてファイルを自分で持つというリスクも考慮に入れなくちゃとも思います。

前者に関しては、iCloudとかGoogle Driveをなどのクラウドサービスを使うということで回避できることだと思います。Googleは100GBまでは1.99ドル(月額)、1TBまでは9.99ドル(月額)。一度利用したことあるけど、転送の速度が遅い。それさえ目を瞑れば良い価格帯かなと思います。iCloudは比較にならないくらい高いけど、iOSとの連携は抜群。それほど容量を使わないならアリかと。文書はEvernoteで引き続き。

後者に関しては、そもそもCDとかのパッケージを聴き続けるのかという話。音楽に関しては、SpotifyやiTunes Radioの日本上陸が待たれるなと。映画に関してはHuluが本当に便利。1ヶ月で1000円というのは良心的だし、それほど生活に困窮していないのであれば便利。何より、PCだけでなくタブレットやスマホで観れる、場所を選ばないスタイルは慣れると癖になります。有料のストリーミングサービスが一般的になり、最新の音楽も昔の音楽も聴き放題になると相当便利なはずだ。

ライフハックなんて大袈裟な話ではないけれど、昨年から携帯電話を持たなくなった生活と同様、ハードディスクを持たない生活を始めていこうと思う。たぶん、引き続きGoogleさんに頼ること多いものと思われますが。とりあえず、Google+というイケてないサービスは、一刻も早くテコ入れしてもらいたいものです。

ひっそりと終るサービスを想う【Groovy】

Groovy

2013年3月にDeNAがリリースした、スマホ向け音楽プレイヤーアプリケーション「Groovy」が以下のような声明をひっそりと出した。
https://www.gr-oo-vy.com/static/pc/news20140207.html

Groovy 試聴・フル再生・歌詞表示・ファン機能・ダウンロード機能終了のお知らせ
Groovyをご利用いただきありがとうございます。
Groovyにて、ご提供させていただいております試聴・フル再生・歌詞表示・ファン機能・楽曲購入・ダウンロード機能のご提供を2014年3月25日をもって終了させていただきます。
ファン機能を利用した書き込み内容、欲しいものリストに関しましては3月25日をもってデータを削除させていただきます。なお、ダウンロード済みの楽曲は、3月25日以降もGroovyアプリにて再生いただくことが可能です。
今後の予定
2014年3月18日(火)昼12時頃 楽曲購入の終了
2014年3月25日(火)昼12時頃 試聴・フル再生・歌詞表示・ファン機能・ダウンロード機能の終了
ご利用いただいている皆さまにはご迷惑をおかけしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

ストアから削除されるなどの情報は、このリリースからは見えない。
が、実質的なサービスからの撤退と考えて良いだろう。
SpotifyなどUSのストリーミングサービスが、日本進出しそうだとシーンを賑わせている中で、国産のサービス終了は悲報の何者でもない。サービスを使っていない私が言うのも何だが、「残念」という言葉に尽きる。

そもそも「売れなきゃアウト」というのは、実はビジネスを行なう上で鉄則である。
例えば、ロックバンドが大手レーベルと契約するケース。大手の資本力やネットワークが、バンドの新曲においてCMタイアップを獲得する。積極的に全国ライブやメディア露出を図る。それまでの固定ファンに加え、新規ファンも獲得し、新曲はそこそこ売れるだろう。しかし思ったより売れなかった場合、次の楽曲の予算は削られる。非情な決断にもめげずメンバーは頑張るが、なかなかセールスに反映しない。その悪循環がしばらく続くと「会社の方針」ということで契約を解除される。
誰もが宇多田ヒカルのような大ヒットや、aikoのようなロングセラーを記録できるわけではない。

レーベルも、社員に飯を食わせることに必死なのだ。

会社の成長は至上命題だ。歴史の浅いベンチャー企業なら尚更だ。
圧倒的な速さでナンバーワンにならなくてはならない。二番目ではいけない。日本で富士山の次に高い山が何か想起できないように。ナンバーワンの恩恵は計り知れないのだ。ナンバーワンになれるサービスだけに経営資源を注ぐことは当然だ。

畑違いの音楽サービスで、DeNAもなかなか事業単体で業績が上向かなかったんだろう。私の好きなDeNAの元社長・南場さんも著書『不格好経営』でこのように述べている。

ユーザーはよいサービスだと褒めてくれたが、繰り返し使ってはくれなかった。モバゲーからユーザーを送り込んでも、リピート率がここまで低いとザルのようで効率が悪すぎる。COOの守安から、3ヶ月以内にリピート率を2倍にすること、上がらなければ撤退と伝えられ、大塚率いるチームはユーザーの再訪を促すために奔走した。(中略)リピート率は随分改善されたものの、2倍には達しておらず、撤退が言い渡された。(中略)やるべきことをすべてやり切って、結果この数字ということは、本サービスは可能性がないと判断せざるを得なかったのだ。ユーザーの審判である。

同じく、もはや天下無双のサイバーエージェント藤田社長も、著書『起業家』の中でこのように述べている。

サイバーエージェントには「CAJJ制度」という新規事業の立ち上げルールがあります。これは鉄の掟で、そのルールには事業の赤字の上限額が決められており、誰であろうと撤退のルールには従わなければなりません。

彼のブログ「撤退基準を予め決めておくこと」のエントリーにも、

社内で「上場廃止ルール」と呼ぶ、撤退ルールを明確に決めました。『リリース後4か月経過した時点で、コミュニティなら300万PV/月、ゲームなら1000万円/月を超えていなければ撤退検討』というものです。

なかなか厳しいルールだが、結果として両社は成長を続けているせいか、マーケットはこれについて殆ど文句を言わない。
確かに自分が社長であれば、「撤退基準」はしっかり定めた上で事業を行なうだろう。ハイリスクは避け、初期投資はなるべく抑えるという戦術も、先人が行なってきた通りだ。

だけど、それを「言っちゃう」かどうかは、分からない。

ソーシャルゲームやプラットフォームビジネスは、お金を払えば終わりというサービスではない。
都度ユーザーは課金を行ない、ある意味サービスに対して「投資」を行なう。その「投資」先が、上記のような撤退ルールのもと、サービス終了したらユーザーはどう思うだろうか。

腹が立つよね。

課金ビジネスだけに限ったことではないと思う。
1人でもファンがいれば、そのサービスはファンにとって価値があるもの。
ローンチのハードルを無駄に上げるものではないが、少なくとも「撤退」について定量的だけでなく、定性的で感情のある理由を説明すべきだと思う。

Google Readerがサービス終了をしたとき、Googleはトラフィックが流れることは恐れず、他社サービスと連携できるような「流し込み」施策を講じた。これによって私は、Google ReaderからFeedlyに、わりとすんなり移管することができた。

Googleという会社規模の大きさもあるけれど、彼らへの信頼感があるから、私はGmailを使うし、Google Chromeを標準ブラウザに設定するし、Google Mapに履歴をどんどん残していく。それらサービスが唐突に「終わらない」ことを期待しているからだ。利便性だけを求めて使っているわけではない。

「終わらない」=「継続する」ことを、ユーザーは大前提として期待している。
少なくとも、少し前までは期待していたんだと思う。

だけど、その期待は、ビジネスの効率性が極大化する一方で、薄れつつある。
そうなるとユーザーは、新しいサービスを使いづらくなってしまう。新しいサービスがスマッシュヒットをする機会が減ってしまったら、それは悲しいことだ。

「続ける」ことは難しい。個人も法人も、「続ける」ことの意味を、価値を、再考すべきだと私は思う。